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三月三十一日信-01

何樣 御別れいたしましてより三日になりますのネ
立ちます折にハ 色々ありかたう存じました.
あの日 御気持 御わるいやうでしたけれど 如何で
いらつしやいますの 御案じ申してをります.
つきましたらすぐにもと思ひながら 何かといそがしく
今日までペンとることも出来ませんの.
今十二時です.何樣もう御やすみでせうね.
皆のいびきをきゝながら 今床の中でしるして
をりますの.
あの夕 上野をはなれましてより軽井沢、直江津、と
思ひ出の驛をすきながら ありし日の母樣が偲ば
れてなりませんでした.
久しぶりの旅に まつくらな窓がうらめしいやうに思はれました.
汽車が直江津をすぎる頃より雨になり.こちらに
近づくにしたがひ まだ雪さへ残つてをりますの
都のあたゝかさにくらべ さすが北の国だけに身に
しむやうな寒さでございますの.

 

 

何先生,今天是和您分別後的第三天了。
出發之際,謝謝您多方照顧。那天,您似乎氣色不好。
現在身體好些了嗎?我很擔心。
我本想一到目的地就寫信,
結果為這樣那樣的事忙碌,
到今天幾乎都沒有時間提筆。[1]
現在是十二點。您已經睡了吧。
我現在在床鋪上一邊聽大家的鼾聲,
一邊寫信。
那天晚上,看著火車駛離上野,
經過輕井澤、直江津[2]這些滿載回憶的車站[3]
我不禁想起母親昔日的音容笑貌。
這次旅行睽違已久,車窗外卻漆黑一片,真叫人遺憾。
火車駛過直江津時開始下雨。
隨著列車離目的地越來越近,甚至還有殘雪。
和溫暖的東京相比,這裡不愧是北國,
天氣寒冷刺骨。
 

Footnotes

  1. ^ 此處原文表述為「到今天之前都沒時間提筆」,嚴格來說該用「過去式」。但秀子用了「現在式」,或許體現出「沒時間提筆」之狀態和作者本人心理距離之近。換言之,秀子寫信的此刻,依舊感到非常忙碌。
  2. ^ 即現在的日本新潟縣上越市。
  3. ^ 秀子或許曾和母親一起去輕井澤、直江津旅行。
註釋