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三月三十一日信-02

廿九日.朝無事 雨にけぶる故里の驛につきましてより
昨日ハ 小松
(汽車一時間)の方へまゐつて 今日夕方かへつて
まゐりましたの. 小松から田舎の母樣の實家まで
一里の畔道を自動車でまゐりました時ハ ほんとに
気持よく 何樣御一所でしたら よい御歌でも
御出来になるたらうにと思ひましたわ.
何樣毎日どう遊はしていらつしやいますの.こちらハ
淋しさも毎日のせわしさにまぎれてをります
けれど………夜などしづかになりますと たまらなく
都こひしくなつてくることもございます. 北の国ハ今日も
また雨でつく〴〵陰氣さにハ いやになつてしまひ
ますの.七日までにハ□□□□□都にかへれる
ことゝ思ひます. いそぎますのでよみかへすひまもなく
大へん乱れまして御ゆるし下さいませネ
でハ御すこやかに いづれまた      さよなら
 三月卅一日               ひで子
   何樣
     御許に

 

 

二十九日。早晨,我們順利抵達煙雨朦朧的故鄉的車站。
然後,昨天去了小松[1](坐一小時火車),今天傍晚回到這裡。
我們坐車從小松去母親在鄉下的老家,
一里的路程都是水田間的小道。
風景怡人至極。如果您也和我們同行,
一定能吟詠出和歌等佳作。
您最近還好嗎?我每天都用匆忙的行程
來淡忘心底的寂寥⋯⋯
但每到夜深人靜時分,有時會
忍不住思念東京。在這北國,
今天又下雨了。這陰沉沉的感覺
真叫人受不了。到七日前□□□□□應該能回到東京。
這封信寫得倉促,沒有時間重讀,
字跡潦草,請您原諒。
祝您健康,期待再會。               就此擱筆
    三月三十一日               秀子
   何先生
     

Footnotes

  1. ^ 小松是日本石川縣的城市。這樣推算,離小松一小時路程的城市,也就是信中所說「故鄉的車站」,可能是金澤。
註釋