Loading
跳到主要內容
1975.8.4-1975.10.10

35

淚もて 吾が手紙讀みしと しるしたる
分厚き 心友の 心にぞ泣く

 

想像 淚流 讀吾信函
為敦厚 友人之心而泣

 

 

碧雲さん 幾瀨先生に 何先生を
よろしくお願ひ致します とぞ

 

碧雲桑說 拜託幾瀨先生
照顧何先生
 一九七五.八.四

 

 

目覚むれば 生きて居るなり 吾今日も
秀子は居ない 秀子は死んだのだ

 

醒來時發現 吾今日也活著
秀子不在 秀子已死了
 一九七五.八.五

 

 

旅し來し 目黑のこの家 四十年
友を いこいを 與へくれたる   

 

搬來目黑此家 四十年
予吾 友人與慰藉
 一九七五.八.五

 

 

晴風逝き 宮城去りたり 都山死す
秋ふかみゆく 野山はくれない

 

晴風已逝 宮城走了 都山死去
秋已深 野山染成一片紅
 一九七五.一〇.一〇

 

 

「今マニラ の空港のロビーにて マンゴードリアンを
食べて居いります」配達違ひの葉書

 

「現在馬尼拉機場大廳 吃榴槤」
誤送之明信片
 一九七五.一〇.一〇

註釋