Loading
跳到主要內容
1955.3.26

94

疵あとを 撫しつつ友は むっくりと
ベッドに起て いくさを語る(一)

 

撫摸傷疤的朋友 忽然
從床上起身 談起戰爭(一)

 

 

肩の疵は 竹刀で叩かれ この顎は
バットでガンと 感じたと言ふ(二)

 

肩膀傷 被竹刀打的 又說下巴
被球棒打 感動衝擊(二)

 

( 一)( 二) 兩首寫於探望參戰受傷的朋友。

 

この頃の體の工合 停電の
消えつつきつの もどかしき日日

 

最近身體狀況 如停電般
燈光時熄時亮般 焦慮的每一天

 

 

目も鼻も額も腫らして 拳鬪に
夢中になりし あの月日かな

 

眼腫鼻青 著迷
拳擊 那歲月啊

 

東京美術學校二年級的時候

 

この次は 目黑の駅か 搖られつつ
今日一日の 人びとの顏

 

下一站 目黑車站吧 坐著火車
今日一整天的 各種臉龐

 

這約是昭和十年所寫的和歌。現今這種前擁後擠的時代,想都想不到已是太平世界了。  

 

雪らしき 雪は降らずに 山川は
春になりたり 日日ありがたし

 

未降下像雪的雪 山川
已成春天 日日感激
 一九五五.三.二六

 

 

青柳が そよ風が 花の薰が
鳥のさへづりが 春春春春

 

青柳 輕風 花香
鳥鳴 春春春春
 一九五五.三.二六

 

 

でつぷりと ふとりし友は 医者になり
医者らしく言ふ 五年の月日

 

肥嘟嘟 胖朋友 當醫師
說像個醫師模樣 得五年歲月

註釋