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1976.2.5-1976.2.6

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しとしとと 五十数日ぶりに 降る雨や
白梅の鉢 庭に置きたり

 

隔五十多日 降下細雨
白梅之鉢 置庭院
一九七六.二.五

 

綻放了第一朵可愛的梅花,暫時得好好守護,於是把盆栽移入玄關內。

 

妻逝きて 音無きこの家 ぼたん雪
吾が思ひのみ 降り積るなり

 

妻子死後 屋內靜悄悄 牡丹雪
只有吾之思念 絕不消失而累積
一九七六.二.五

 

 

さんさんと 照り來る太陽 天高く
ただぼんやりと ありがたさ泌む

 

陽光燦爛照下來 天高高
恍惚中 只感到慶幸
一九七六.二.六

 

 

おとろへし 肉体 吾知る 何事も
きれいに死に場 今日も心す

 

身衰體漸弱 吾自知 無論如何
乾淨死去 今日仍思索
 一九七六.二.六

 

 

瓦斯燈の東京なりき 九歲の
目に珍らしく 明治四十五年

 

瓦斯燈東京 九歲之眼
感到驚奇 明治四十五年
 一九七六.二.六

 

 

べい獨樂とメンコ 兵隊ごっこ 正月は
羽根つき 餅搗きのこと

 

貝陀螺和紙牌 打仗遊戲 新年啊
板羽球 搗麻糬
一九七六.二.六

 

 

駄菓子やさん 何んでも作る 飴やさん
べんとう何んでもの おしんこやさん

 

粗糖果舖 什麽都做的糖果舖
什麼便當都有的醬菜舖
 一九七六.二.六

 

 

軍國の かの月日かな 汗ばめる
氣魄のこもれる 兵隊のよし

 

軍國時期啊 汗流浹背
充滿氣魄 軍人之美
 一九七六.二.六

 

 

かの頃の日本のよさよ そしてわるさ
台灣から來し 吾は九才

 

彼時日本之優 還有劣
從台灣來時 吾九歲
 一九七六.二.六

註釋