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1931-1952.4.9

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故里の かの山路 恋しかり
真晝をしずかに 山鳩の鳴し

 

懷念 故鄉 那山路
白晝悄然 只聞斑鳩啼聲

 

 

人形が うす桃色の 息をする春の ゆふべよ
ききて居にけり

 

人偶 淡桃紅色呼吸 春天夜
傾耳聽到
 一九五二.四.九

 

 

一番きれいな 空の星を一つ取って 遊びたいなーと
思いし

 

想摘下 天空最美一顆星
來把玩啊

 

 

愚者の夢と 賢人は笑はむ 大空に
今日も平和の夢を えがけり

 

愚者之夢想 賢人冷笑 今日仍在
天空描繪 和平夢
 一九五一.三.一七

 

 

しばらくは 声も出ずなり 手を握る
三十年振りの ふるさとの友(中学の友)

 

一時說不出話 握著手
三十年不見 故鄉同學(中學朋友)

 

 

語らむに 機会なく春は 過ぎにけり
綠の谷間 河鹿啼くなり

 

欲語無機會 春已過|
翠綠山谷間 河鹿啼
 一九五一.六.二九於名栗川

 

 

麥青く 菜の花黃に 雨渡る
關東平野を 汽車走りつつ

 

青麥 黃油菜花 雨落下
火車行過 關東平原
 一九三一

 

 

父母兄犬貓揃ふ 山の中
吾が家に ランプともる夜かな

 

父母兄貓狗皆在 山中
吾家 點燈夜

註釋